金珍玉日記

世の中には麻辣珍宝麺というものも存在するみたいなので世の中は広いと思います。

【MH4】最新作が常に前作より面白いのだ、の幻

ドラクエだったら5と8と3が好きで、4と2も良かったよね。1は1作目だから今となってはそんなにすごくはないけど良いとして、6、7、9は好きじゃないかも。

 

FFだったら5と7と8と3と10が好きで、4、1、2、6も好きだったけど9と12はあんまり好きじゃないな。

 

 

そういうのって、人によってあるでしょう。ゲーム好きな人同士で語り合ったらかなり時間をかけて議論できるところだったりするでしょう。

 

 

FFだってドラクエだってそうだったけれど、最新作がすべて自分の中のベスト作品ではないということ。僕はそれをしばらくの間忘れていた。

 

 何故なら、モンスターハンターという作品が、シリーズ作の最新作は必ず前作よりすごいんだ!という幻を僕に見せ続けてくれていたから。モンスターハンターという作品が、新作が出る度に見事なぐらいに僕の満足度を満たしてくれていたからだった(※水中の仕様とフロンティアはちょっと除外)。

 

 

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9月に最新作のMH4が出た。PVを見た時点で、何となく自分に合わない予感はしていて。なので、自分から買おうとは思っておらず、いつも一緒に遊んでいる仲間が買うから、一緒に遊ぶためにとりあえず買ってみた。

 

一通りエンディングまで見て、ハンターランク解放直前まで遊んでみての感想がこんな感じ。

 

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・武器の種類が多い&新武器面白い

操虫棍の操作は非常に面白い。ジャンプのアクションやエキスを吸う、なんていうのは今までのモンスターハンターにはない要素だったのでとても新鮮。チャージアックス(空気だけど)も含めて、今までのモンスターハンター中で武器の種類は最多になっている。これは素直にすごい。シリーズを積み重ねてきた強みだと思う。

 

・カメラワークが微妙

ジャンプアクションなどが増えた、フィールドに高低の概念ができたおかげで、ターゲットカメラを使用した時にカメラの位置の上下が合わずにイラっとくる。これは新概念のせいで仕方がないのかもしれないけれども、3DSの仕様からしても結構厳しい状態。

 

MH4をやったあとに3Gをやってみると、あまりの快適さに鼻水が噴き出るぐらいの違いがある。

 

・モンスターの隙が消えて、ターン制じゃんけんバトルに

今まではモンスターの攻撃をかわしたら、もしくはモンスターの攻撃前兆を確認して攻撃をしにいくという、ある意味ターン制アクションだったけれど、今回からはモンスター側に隙をキャンセルする動きが追加されているため、ターン制のじゃんけんバトルに変更されてしまっている。

 

スト2で言うと、相手キャラの強パンチをガードすれば隙ができるからそこに反撃できていたのが、キャンセル昇竜拳で隙を消されてしまった感じ。そういった動きをモンスターがしてきてしまうので、今までのターン制の遊びがなくされてしまっているのだ。そして、モンスター側には隙のキャンセルで仕切り直しの術が用意されているけど、僕たちには仕切り直しの術なんてない。失敗したらじり貧。それを回復するための回復薬。回復薬には持ち込み上限がある。つまりじゃんけんに負け続けるとクエストは失敗してしまう。

 

プロハンター様たちはそれでいいのかもしれない。でもさ、一般ユーザーにとってはどうなんだろう。少なくとも、僕は「楽しむため」にゲームをやっているのであって、精神修行をしたい訳ではない。

 

・筆頭オトモが一番好きなのは別に自分じゃない

筆頭オトモっていうのは、ハンターと一緒に狩りをしてくれるネコのことななけれども。キャラメイクができて、名前もつけられる。基本的にクビにすることもできないから一緒に狩りをし続ける仲間なんだけど、そいつが好きなのは自分じゃなくて、前に一緒に旅をしていたNPCのハンター。……なんですかねそれ。だったら別についてきてくれなくてもいいし、別の野良オトモ2匹を最初から育てたいですけれども。

 

こんなことならあんな名前つけなければ良かった。という人が日本中にたくさんいるんじゃなかろうか。

 

・画質、結構荒い気がする

画面は3Gの方が綺麗だったような。原色バリバリの世界観だって嫌いじゃないけど、正直ちょっと汚さが目立ってしまう。ゲーム中には気にならないんだけど…MH4をやったあとに3Gを起動してみたら気づくはず。

 

・無理にお話入れなくて良かった

今回はストーリー部分に結構力を入れていたのか、ハンターの拠点となる街が複数あって、キャラバン単位で移動していって、他のハンターがピンチ!とか、クエストをやって認められて!みたいな感じの流れになっているんだけれども、その流れが不自然。

 

2回や3回討伐クエストに成功した時点でスターハンター的な状態。合計20クエストもやっていないぐらいの状態で、キャラバンからの信頼度抜群、新モンスターが出てきて倒さないとヤバい!みたいなときにも「お前ならできる」的なことを皆からペラッペラ言われてしまって、こちらとしては「お前らにそんなに言われるぐらいに信頼関係を深めた覚えはない」と感じてしまう始末。

 

感覚としては「なんか最近知り合ったやつが無責任なこといってきてるなー」程度。こんな程度だったらお話なんて無理して入れなくてよかったんじゃないんだろうか。っていうか、3Gまでの方がよっぽど流れに無理がなかった気がするのは僕だけなんだろうか。

 

・発掘武器がお手軽強すぎる

自分はガンランスをメインで使用しているフンターさんな訳だが、今回は探索クエストというクエストで発掘できる武器の性能がぶっ壊れ状態。通常モンスターを狩って武器を強化していった場合、その時点で手に入る最強の武器性能が1だとすると、発掘武器で簡単に手に入る武器の性能が3とか。わからない方にはよくわからないかもしれないけれど、とにかくぶっ壊れ性能。んで、それでほぼ最後まで突っ走れちゃうと。

 

モンスターを狩って強化していくとか、そういう概念、あんまり意味なくないですかねこれって。

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と。

全体的に良くできているとは思うんだけれど、こんなこと気にしてるのは僕ぐらいなんだろうか。

 

特に今回思うのは、「ゲームというのはストレス解消のために遊ぶのであって、ストレスをためるために or 精神修行をするために遊ぶものではない」ってところで。

 

それはモンスターの行動含めた難易度のところに大きく関わってくるんだけれども、どこかでふと耳にした「ひとりで勝てないなら集団でぼこって下さい」というカプコン開発陣の言葉が本当かどうか知らないけれど、もし本当だったとすると、それは半分正しいけれど、半分は「一人でも楽しくきちんと遊べるようにするための調整の力ありませんスイマセン」って言ってるようなものじゃないのかな、と。

 

きちんと調整してあれば「ちゃんと見てれば必ず隙があるからそこを突いて頑張ってください」になるんじゃないのかな、と(本当は隙があって、僕のようなウンコハンターにはそれが見切れていないだけなのかもしれないし、そもそもそんな発言自体はなかったのかもしれないし、そうだった場合は非常に申し訳ないけれど)。

 

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今作(MH4)が好きだという人もいるでしょう。

 

嫌だという人もいるでしょう。

 

 

しばらくすると、芸能人が総プレイ時間何時間、とかいうのでしょう。次回作でもそれをウリにしてプロモーションをするのでしょう。その流れはきっと止まらないのでしょう。

 

まぁ、それもありなのかもしれません。

 

だってわかりやすいから。

 

あの芸能人が何十時間もやってるゲームなんだ!面白いに違いない!じゃあやろう!

 

わかりやすい。

 

でも、その芸能人の面白いは、果たして本当に自分の面白いとイコールなんだろうか?

 

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少なくとも、僕は今回のMH4は好きになれない。

 

一応エンディングを見て、集会所も上位に行って、HR解放直前までプレイをしているけれど、これ以上1人で遊ぶ気にはならない。 

 

これを下手くそだからだと言う人もいるだろうけれど、それならそれでかまわない。このナンバリングの最新作が僕には合わなかったというだけの話で、それ自体は今まで他の作品では何千何万というやり取りがなされた、なんてことはない「合う、合わない」の問題。

 

 

> ドラクエだったら5と8と3が好きで、4と2も良かったよね。1は1作目だから今となってはそんなにすごくはないけど良いとして、6、7、9は好きじゃないな。

 

 

ドラクエだったら、FFだったら。

 

バックトゥザフューチャーだったら、インディジョーンズだったら。スターウォーズだったら?

 

 

シリーズ作品について、僕たちは当たり前に議論をしてきた。

 

それが、モンスターハンターになると、何故その議論にならなかったんだろう。

 

 

 

それは、今までのシリーズがあり得ないぐらいに上手な幻を見せてきてくれたからなのだと、MH4をプレイした僕はそう考えてしまう。

 

僕は今回のMH4でその幻から抜け出した訳だけれども、これは別にシリーズがダメになったとかゲームがつまらないとかそういう訳ではなくて、ただ単に、進化の方向が僕の好みと合わなかっただけなのだと、そしてそれはシリーズもののゲームにとっては当たり前のことだったじゃないかと、今になってようやく思い出したのだというそういうお話。

 

 

※ ゲームがつまらないとか出来が悪いとかいうつもりは全くない。ゲームの出来は素晴らしいし、世界観だってきちんとしている。これだけのボリュームのものを作り出すのには大変な労力と時間とお金がかかっただろうし、単品のゲームとして見たのであれば、他コンテンツの追随を許さないぐらいの勢いのある作品だということは間違いないと思う。でも、僕にはそれがちょっと合わなかったんだよね、っていう。要約するとそういう話。